万年筆が好きで、普段から手帳やノートを書くときに使っています。
でも、ちょっとだけ面倒なことがあって。それが、キャップの開け閉めです。
多くの万年筆はキャップ式で、中にはスクリュータイプのものも。書こうと思ったら、両手を使って開閉しなくてはいけません。
そんな、些細だけど積み重なると疲れちゃうことを解消してくれる万年筆があります。
パイロット「キャップレス」。名前の通り、キャップがない万年筆なんです。
わたしはキャップレスを普段使いしています。その魅力を余すところなくお伝えします。
キャップレスの特徴

キャップがないキャップレス万年筆は、ノック式となっています。
その特徴を、
- 仕様
- デザイン
の2項目に分けて紹介していきます。
仕様
シャッター機構
万年筆はペン先が乾きやすい。それなのにキャップレスはなぜキャップがなくても乾燥してしまわないのか?
それは、ヘッド部に「シャッター機構」が採用されているから。

ペン先部分には蓋がついており、使わないときはこの蓋が閉じた中にペン先が収納されています。
使うときはノックすることでこの蓋が開き、ペン先が外に出るという仕組み。
これのおかげでペン先を密閉収納できて、インクが乾かないというわけです。
ペン先

キャップレスのペン先は18金。やわらかいか着心地が特徴で、万年筆らしいしなやかさを持っています。
軽い力で筆記できるため、長時間書いていても疲れません。筆圧が弱い方にも向いているニブです。
重量

わたしが愛用しているスタンダードモデルのキャップレスは約30g。
適度に重量感があり、持ったときに安定感があるのが特徴です。
軽い方が書きやすい、という場合は「デシモ」というモデルがあります。こちらは約21gと通常モデルより10gほど軽め。
重さは筆記する上で意外と大事な要素なので、後述するバリエーションの中から好みに合うタイプを見つけてください。
デザイン
クリップの位置

キャップレスのデザインで最大の特徴が、クリップがペン先側についているということ。
通常のペンとは逆のこの位置にあるのにはもちろん理由があります。
シャッター機構で蓋があるとはいえ、ペン先が下になっていると万が一インクが漏れたときに大惨事となってしまいます。
そういった事態を避けるために、挿したときにペン先が上になるようにクリップがペン先側についているというわけです。
副産物として、この位置にクリップがあることで正しい持ち方をしやすいというメリットがあります。
クリップを親指と人差し指で挟むようにすることで、安定して持つことができます。
バリエーション

キャップレスには大きく分けて以下の3種類があります。
- キャップレス
- キャップレスデシモ
- キャップレス LS
「キャップレス」はスタンダードモデル。ベーシックなものから木軸まで、さまざまなボディが揃っています。
わたしが愛用しているのはマットブラック。真鍮のボディにマット仕上げがされたもので、人気も高いです。
「キャップレスデシモ」は通常より軽量&スリムなモデル。カラーバリエーションも多いです。
わたしが最初の1本として選んだのは、このデシモ。重すぎず太すぎず扱いやすくて、普通のペンに近い感じで使えるモデルだと思います。
「キャップレス LS」はノック&ツイスト式。ペン先を出すときはノック、しまうときは回転させて使います。
このモデルの強みは、ペン先の出し入れが静かなこと。ノック音がないのでどんな場所でも気にせず使えるモデルとなっています。
モデルによってペン先の太さなどのラインナップが微妙に違います。たくさんありすぎて決められない! という場合は、重さやペン先などで選んでみると良いかもしれません。
実際に使ってわかったこと
ここからは、わたしが実際にキャップレス万年筆を使って感じたことを書いていきます。
毎日使っているからこそ、魅力も欠点も見えてきました。
魅力
機動力の高さ

キャップレスはほかの万年筆と違い、ノックひとつで描き始められるのが最大の魅力。
その圧倒的な機動力は、何者にも変え難い強みだと感じています。
わたしはロイヒトトゥルムというノートと一緒に持ち運んで、書きたいことがあったらすぐにノートを開いて書く、という使い方をしています。
この「すぐにメモを取りたい」という使い方にキャップレスの相性が抜群。ノック式であることで、「書きたい」を逃さない速さがあるのです。
持ち運びやすい形状
キャップレスは美しい流線型をしています。
この引っ掛かりのないなめらかな形が、持ち運びに適しているんです。
クリップもついており、公式でも胸ポケットに挿すなどの使い方が想定されているようです。
いつでもポケットやノートに挿しておいて、書きたいとはサッと取り出してノックして書き出す。そのスムーズさは他の万年筆では決して味わえないキャップレスのすごさです。
インクフローの安定感
パイロットの万年筆らしい、品質の高さも見逃せません。
インクフローが安定していて、いつでも快適な筆記ができます。
ノック式であることで乾燥などが起こらないのか、と最初は心配でしたが、シャッター機構の性能は高く、今のところそのような事態は一切起こっていません。
欠点
クリップの位置
クリップがペン先側についていることは、慣れるまではデメリットになりうるかもしれません。
手に持つ場所にクリップがあるため、どうしても持ち方に干渉します。
はじめから正しい持ち方ができている方にはちょうど良いらしいのですが、実はわたしはそれができなくて……。ペンを握るように持つため、最初はクリップが邪魔に感じていました。
この欠点の解消法として、
- 正しい持ち方を習得する
- クリップに慣れる
の2つがあるかと思います。

わたしが選んだのは後者。今でも持ち方は変なままですが、慣れるとクリップがあってもなんとかなっています。
重量感
わたしが普段使っているスタンダードモデルは、重量があります。
わたしはほどほどに重さがあった方が持ちやすいと感じるため問題はないのですが、これが人によってはデメリットになるかもしれません。
軽いペンの方が好きな方は、軽量モデルである「デシモ」を選びましょう。
わたしも実際に長年「デシモ」を使ってきましたが、軽くて細身なので万年筆を気軽にペンのように使いたいときにぴったりだと感じています。
重量感がある方が好みならスタンダードモデル、軽量の方が書きやすいならばデシモを選択すれば間違いないです。
おわりに
キャップレスを使うようになってから、万年筆が一気に日常遣いのものになりました。
やはり、ノック式であることは手軽さに直結します。
- こまめに書きたい
- いつでも持ち運びたい
万年筆にこんな望みがあるのなら、キャップレス一択。
毎日の筆記の相棒として、キャップレスを選んでみてください。


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